食事の介護の仕方
まず、最初から食事の補助をしようとするのではなく、出来るだけ自分で食べてもらうようにしましょう。その方がリハビリにもなり、機能を回復する事があります。今ではお年寄りが使いやすい自助具も出ています。主な自助具としては、バネ付き箸や握りの太いスプーン、角度をつけたスプーン、こぼれないコップなどがあります。これらをうまく活用して、自分で食べてもらうように工夫をする事が重要です。
また、安全に対する配慮も必要です。食べるものを細かく切ってお年寄りが食べやすくするようにしましょう。大きいまま食べてしまうと、のどに詰まったり、呼吸困難になる恐れがあります。万が一の事態に備えて吸引器を準備しておくと良いでしょう。噛む力があまりないお年寄りには、ゼリー状のメニューにしたり、食べ物を食べた後にお茶を飲んでもらうようにしましょう。このような工夫をすることによってお年寄りの自立心をサポートすることができます。
食事の介護をする時に気をつけなければならない事は、出来る限り食事をする場所と睡眠をとる場所を別にする事です。こうする事によって、介護が必要なお年寄りも気分転換を図ることができます。
食事は家族と一緒にとった方が、お年寄りの楽しみも増えるので良いと思います。単調な生活の中で、食事は家族とのだんらんのひと時であるといえるからです。ベッドから離れることにより、ねたきりの習慣を防ぐ事もできます。認知症になるのを防ぐ効果もあるといわれていますので、家族と一緒に食事をとるようにしましょう。寝込みがちで食事を一緒にとることが困難な場合には、お茶を一緒に飲むだけでも良い気分転換になります。
食事はタンパク質や鉄分、ビタミンCなどが入った食物を取り入れるようにし、お年寄りに不足しがちな栄養を十分に補給するようにしましょう。お年寄りが大好きな食べ物も、時々メニューに加えるようにしてください。バランスの良い食事がお年寄りの健康を支える第一歩となります。
食欲がない場合は病気の疑いもありますので、そのような兆候が続く場合には、かかりつけのお医者さんに見てもらうようにしましょう。早期発見出来るかが病気が治るかどうかのカギとなっているといえるでしょう。